インバウンド集客で売上を安定させる3つの戦略|外国人客6割を獲得した飲食店の実例
外国人観光客の増減に売上が左右されていませんか?TripAdvisor1位を獲得した高山市の飲食店事例をもとに、食制限対応・SNS集客・リピート促進の具体的な方法を解説します。
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「コロナのときに痛い目を見たから、外国人客だけに頼るのはもう怖い」
そう感じている飲食店オーナーは少なくないはずです。観光地の近くにあると特にそうですが、インバウンドの波は読めません。政治情勢、円相場、感染症——外的要因ひとつで客足がぴたりと止まることがあります。
でも、こんな状況でも安定した売上を出し続けている飲食店があります。岐阜県・高山市の飲食店「平安楽」は、客の約6割が外国人観光客でありながら、TripAdvisorの国内レストラン外国人人気ランキングで1位を獲得。「観光客に選ばれる店」になることで、インバウンド需要を最大限に活かしています。
その秘訣は「とにかく外国人客を増やす」ことではなく、「選ばれ続ける仕組み」を店の中に作ることでした。
この記事では、その考え方を3つのポイントに整理してお伝えします。
1. 食制限対応が「口コミの種」になる
平安楽が注目される理由のひとつが、注文の約5割をオーダーメイド対応していること。ベジタリアン、ヴィーガン、ハラール、アレルギー対応——これらのリクエストに柔軟に応えることで、「わざわざ来た価値があった」という体験を生み出しています。
外国人旅行者の中には、食制限がある方が非常に多くいます。ベジタリアン人口は世界的に増加しており、旅先でも「自分が食べられるものがある店」を事前にリサーチしてから来店します。つまり、食制限対応は旅マエ(来店前)の検索で選ばれる理由になるのです。
まず3品からはじめる
「急にメニューを全部変えるのは難しい」という方は、まずベジタリアン・アレルギー対応メニューを3品用意することから始めましょう。そしてそれをGoogleマップのビジネスプロフィールやTripAdvisorの店舗ページに、英語で明記する。それだけで「旅マエ検索」に引っかかる確率が大幅に上がります。
実践ポイント:メニューの英語表記は完璧でなくてOK。「Vegetarian available」「No pork / No alcohol」など、シンプルな一言でも伝わります。
2. SNSと自社集客で「OTA依存」から脱却する
Googleマップ、食べログ、TripAdvisor——これらのプラットフォームは集客に欠かせませんが、手数料が高く、掲載ルールに縛られることもあります。
安定した収益を出している施設に共通しているのは、SNSや自社サイトからの集客比率を高めていること。SNS自社集客がうまく機能している施設では、OTA(予約プラットフォーム)対自社直接集客の比率が4:6〜2:8まで改善しているケースもあります。
Instagramを「見込み客向けの設計」にする
Instagramは単に料理写真を投稿するだけでなく、「プロフィールに来た外国人が予約したくなる設計」にすることが大切です。
- プロフィール文:英語併記で、食制限対応可・予約方法を明記
- ハイライト:メニュー・アクセス・よくある質問をまとめる
- 投稿の一貫性:外国人旅行者が「旅の記念に行きたい」と思える世界観を統一する
また、フォロワーを増やすためには、ターゲットに近いアカウント(旅行者、外国人旅行ブロガーなど)への能動的なアクション——いいね・フォロー・コメント——を毎日続けることが効果的です。国内のグランピング施設の中には、この地道な運用でInstagramフォロワー約27,000人を獲得しているところもあります。
3. アナログな「記念体験」がリピートと口コミを生む
デジタル施策の話が続きましたが、実は外国人客との関係づくりで最も強力なのは「アナログな接点」です。
たとえば、ある飲食店では世界地図を店内に置き、来店した外国人客に出身地に丸をつけてもらうという取り組みをしています。たったそれだけのことで、「自分がここに来た証が残る」「他の国から来た人たちも来ているんだ」という特別感が生まれます。
この体験はSNSに投稿したくなる「絵になる瞬間」でもあります。結果的に、来店客が自発的にInstagramやTripAdvisorに投稿してくれる——店側はほぼコストゼロで口コミが広がる仕組みができあがります。
「宿題をこなす」姿勢が信頼を生む
平安楽の事例でもうひとつ印象的なのが、客からのリクエストに応え続けることを大切にしている点です。「これが食べたい」「こんな対応はできますか?」という声を拾い上げ、メニューや接客に反映させていく。それが口コミの拡散とメニュー開発を同時に加速させています。
外国人客は旅先で感動した体験を熱量高くSNSや口コミサイトに投稿する傾向があります。その投稿が次の旅行者の「旅マエ検索」に引っかかり、また新しいお客さんが来る——この好循環を作ることが、インバウンド集客の本質です。
まとめ:「選ばれる仕組み」が安定した売上をつくる
インバウンド集客で売上を安定させるための3つのポイントをまとめます。
- 食制限対応メニューを3品以上整備し、英語でGoogleマップ・TripAdvisorに明記する
- Instagramを見込み客向けに設計し、能動的な運用で自社集客比率を高める
- 店内にアナログな「記念体験」を設け、口コミ投稿を自然に促す仕組みを作る
そして、これらの取り組みを「一度やって終わり」にしないためには、来店してくれた一人ひとりの情報を活かすことが重要です。どのお客さんがベジタリアンだったか、どの国から来たか、どんな体験に感動してくれたか——そういった情報をもとに次回来店時にパーソナライズした対応ができれば、口コミと再来店を同時に促進できます。
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