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売上があるのに利益が残らない飲食店が実践すべき3つのコスト改善術【FL率60%の壁】
売上・経営改善

売上があるのに利益が残らない飲食店が実践すべき3つのコスト改善術【FL率60%の壁】

「忙しいのに儲からない」を脱出する方法を解説。メニュー絞り込み・時間帯別シフト管理・値上げ戦略の3軸で、FLコストを売上60%以下に抑える実践ノウハウを紹介します。

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売上があるのに利益が残らない飲食店が実践すべき3つのコスト改善術【FL率60%の壁】

「毎日満席なのに、月末になるとお金が残っていない」

こんな経験、ありませんか? 飲食店経営でよく聞く「忙しい貧乏」という状態です。売上が伸びても利益が出ない原因のほとんどは、FLコスト(食材費+人件費)のコントロール不足にあります。

この記事では、実際の数字を使いながら、すぐに実践できる3つの改善策をお伝えします。


FLコスト60%以下が「生き残り」の最低ライン

まず押さえておきたいのが、FLコスト比率という考え方です。

  • F(Food Cost)=食材費
  • L(Labor Cost)=人件費

この2つを合計した金額が、売上に対して何%を占めているかを示すのがFL率です。

FL率の目安

FL率状態
55%以下健全・利益が出やすい
56〜60%要注意・改善が必要
61%以上危険・赤字リスク大

売上100万円の店舗でFL率が65%なら、食材費+人件費だけで65万円が消えます。そこから家賃・光熱費・雑費を引けば、手元に残る利益はほぼゼロか赤字です。

「忙しいのに儲からない」の正体は、たいていここにあります。


改善策①:メニューを絞り込むだけでFL率が下がる

「メニューを減らしたら客が離れる」と思っていませんか? 実際はその逆のケースが多くあります。

ある居酒屋では、焼酎40種類を20種類に半減したところ、客数はほぼ変わらず、FL率が2%改善しました。2%というと小さく聞こえますが、月商200万円の店舗なら毎月4万円、年間48万円の利益改善です。

メニューを絞ることで得られる効果は3つあります。

  1. 食材ロスの削減:品数が多いと、使い切れない食材が発生しやすい
  2. 仕込み時間の短縮:種類が減ると調理工程がシンプルになり、人件費が下がる
  3. オペレーションミスの減少:品数が多いほど、スタッフのミスや提供時間のばらつきが増える

まず取り組むべきことは、過去3ヶ月の注文データを見て、注文数が少なく・原価率の高いメニューを特定することです。その「死に筋メニュー」を思い切って削る。これだけで食材費と仕込み工数が同時に改善します。


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改善策②:時間帯別に「赤字の時間」を見つけてシフトを最適化する

人件費は「売上に対してどう動かすか」が重要です。固定費のように毎月同じ額を払い続けるのではなく、売上の波に合わせて動かす変動費として管理することで、利益率が大きく変わります。

そのために使うのが「人時売上高(にんじうりあげだか)」という指標です。

人時売上高 = 時間帯の売上 ÷ その時間帯の総労働時間

たとえば、23時以降の売上が1時間あたり1万円なのに、その時間帯のスタッフ人件費が6,000円かかっているとしたら、諸経費を加えるとその時間帯は確実に赤字です。

このような「赤字時間帯」は、実際に計算してみると多くの店舗で存在します。

改善のステップ

  1. 時間帯別の売上データをPOSや売上記録から取り出す
  2. 各時間帯に何人のスタッフがいたかを確認し、人件費を計算する
  3. 人時売上高が低い時間帯のシフトを削減・早上がりに変更する

ランチとディナーの間(アイドルタイム)や、閉店直前の時間帯は特に要チェックです。月に数万円単位のコスト削減につながるケースが珍しくありません。


改善策③:値上げは「客を失う」ではなく「利益を守る」手段

値上げというと「客が離れるのでは」と躊躇する方が多いですね。でも数字で考えると、小幅な値上げは思ったより客数減少をカバーできます。

具体的なシミュレーション

値上げ前値上げ後(1.3倍)
客単価1,000円1,300円
客数1,000人700人(30%減)
売上100万円91万円
原価率30%で計算した粗利70万円63.7万円

売上は91%にとどまるものの、オペレーション負荷(提供数・仕込み量・人件費)は70%に削減できます。結果として、粗利率・利益額ともに改善するケースが多いのです。

値上げを実施するコツは1.5倍以下の範囲にとどめることです。食材やレシピを変えず、価格だけ調整するなら、オペレーションへの影響もほとんどありません。


まとめ:「忙しい貧乏」から抜け出す3つのアクション

施策効果難易度
①メニュー絞り込みFL率を改善・ロス削減★★☆
②時間帯別シフト最適化人件費の無駄を削除★★☆
③小幅値上げ粗利率の改善★☆☆

この3つに共通して必要なのは、データを見る習慣です。「なんとなく忙しい」「なんとなく売れている」ではなく、どのメニューが・どの時間に・どれだけ売れているかを数字で把握することが、利益を残す経営の出発点です。

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