インバウンド客が急増中の居酒屋が押さえるべきお通し対応5つのルール【トラブル回避】
外国人客のお通しトラブルを防ぐには事前説明と統一ルールが鍵。英語メニューの整備から食制限への対応まで、居酒屋オーナーが今すぐ実践できる具体策を解説します。
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外国人観光客の増加にともない、居酒屋でのインバウンド対応が急務となっています。なかでも「お通し」や「席料」など、日本独自の慣習をめぐるトラブルは後を絶ちません。「なぜ頼んでいないのに料理が来るのか」「料金の説明がなかった」というクレームは、口コミサイトやSNSで広がりやすく、せっかくの来店機会を台無しにしてしまいます。
この記事では、インバウンド客とのトラブルを未然に防ぎ、リピーターへとつなげるための実践的なルール整備の方法をご紹介します。
お通し文化をめぐる現状:店舗ごとにバラバラな対応が混乱を招いている
まず現状を整理しておきましょう。コロナ前には居酒屋の約50%がお通しを提供していましたが、コロナ後は38%まで減少しています。しかし、「お通し」という名目をやめた店舗でも、7割がサービス料・席料・テーブルチャージといった別名目で何らかのチャージを継続しています。
お通し代の最多価格帯は300〜400円で、全体の約40%を占めています。さらにコロナ後に値上げした店舗が20%、検討中の店舗も16%あり、チャージ文化は形を変えながらも根強く続いています。
問題は、こうしたルールを目立つ場所に掲示・説明している店舗がわずか25%にとどまるという点です。日本人客には「暗黙の了解」として通じる慣習も、初めて居酒屋を訪れる外国人客には理解できません。情報がなければ、不満やトラブルに直結します。
まず整備すべきは「英語メニュー」と「お通しの事前説明」
インバウンド対応の第一歩は、英語メニューの設置です。メニューに英語があるだけで外国人客の安心感が大きく高まり、来店のハードルも下がります。
そのうえで、お通しや席料については英語メニューの冒頭または目立つ箇所に以下のような説明を掲載することをおすすめします。
Otoshi (table charge): ¥350 per person A small appetizer selected by the chef will be served automatically upon seating. This is included in the table charge.
「シェフが選んだ小皿料理で、テーブルチャージに含まれる」という伝え方をすると、欧米の「ブレッドチャージ」や「カバーチャージ」と近い概念として受け入れられやすくなります。
また、着席時にスタッフが口頭でひと言添えるルールも決めておきましょう。「This is otoshi, a small appetizer. It's included in the table charge of ¥350.」など、一文でも伝えるだけでトラブルの発生率は大きく下がります。
お通しを「出す・出さない」スタッフ全員で統一ルールを決める
インバウンド客に対してお通しを提供するかどうか、店舗によって方針が分かれています。実際、外国人客にはお通しを提供しないと決めている店舗が15〜16%ほど存在しており、トラブル回避策として定着しつつあります。
どちらの選択肢にも一長一短がありますが、大切なのはスタッフ全員が同じ対応をとることです。スタッフによって対応がバラバラだと、かえって不信感につながります。
以下のように、店舗のルールをシンプルに明文化しておきましょう。
| 判断軸 | 推奨対応 |
|---|---|
| お通しを提供する場合 | 着席時に英語で料金と内容を必ず説明する |
| お通しを提供しない場合 | メニューに「No table charge」と明記し、スタッフも統一して案内する |
どちらを選ぶにしても、「説明なし」だけは避けてください。
食のアレルギー・宗教制限への対応で満足度が変わる
インバウンド対応で見落とされがちなのが、食制限への配慮です。イスラム教徒(ハラール)、ユダヤ教徒(コーシャ)、ヴィーガン・ベジタリアン、馬肉など特定食材のアレルギーなど、外国人客の食に関する制限は多岐にわたります。
注文を受ける際に一言確認するフレーズをスタッフ全員が使えるようにするだけで、満足度は大きく上がります。
おすすめの確認フレーズ(例):
- 「Do you have any food allergies or dietary restrictions?」
- 「Are there any ingredients you cannot eat?」
全スタッフが使いこなす必要はありません。「この料理は豚肉を使っています」などを英語で補足できる紙を厨房やレジ周りに貼っておくだけでも十分です。食材リストと英語対訳を一覧にしたシートを用意しておくと、注文時に見せるだけで対応できます。
まとめ:初回体験の質がインバウンドリピーターを生む
インバウンド客のリピーター獲得は、初回来店時の体験品質にかかっています。お通しの事前説明、英語メニューの整備、食制限への対応——これらは大きなコストをかけずに今日から始められることばかりです。
対応のポイントをまとめると、
- 英語メニューにお通し・チャージの説明を明記する
- 着席時にスタッフが口頭でひと言説明するルールを作る
- お通しを出す/出さないを店舗で統一する
- 注文時に食制限を確認する一言フレーズをスタッフに共有する
- これらをマニュアル化してスタッフ全員に周知する
初回来店で良い体験をしてもらえれば、口コミやSNS投稿につながり、次の来店にもつながります。そして、来店後のフォローアップをデジタルで自動化することで、外国人リピーターの獲得がさらに加速します。
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